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2023年10月29日-11月4日資金調達を実施したPJ 9選

投稿日 2023年 11月 06日

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目次

2023年10月29日-11月4日の期間中に資金調達を実施した9プロジェクトを紹介していきます。

過去の資金調達を実施したまとめ記事は下記よりご確認ください。

Ekubo Protocol


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UniswapがEkuboへ1200万ドル分の$UNIを支援するかどうかを検討中。コミュニティの温度感を測るための投票において、賛成が過半数。

Starknet上に構築される分散型取引所(DEX):Uniswapからの援助を得られるか?


Ekuboは、Starknet上に構築されている分散型取引所です。TVLは、300万ドルほどであり、これはStarknet上のDEXの中では四位、全Protocolの中では五位に位置しています。

Ekubo ProtocolのAMMは、Uniswapの次のバージョンである「Uniswap v4」で公開予定である「Singleton」(一つのスマートコントラクトで全ての流動性プールを管理できる機能)を既に有していることでも知られています。

この背景として、Ekuboの創設者であるMoody Salem氏は、Uniswapの元エンジニアリーダーであり、UniswapのAMMの仕組みを熟知していることが理由として挙げられます。

現在、Uniswap(世界最大のDEX)は、Ekuboに投資するかどうかの投票を行っています。

投票内容は、1200万ドル分の$UNI(300万$UNI)を、将来的に発行予定であるEkuboのガバナンストークンの20%と引き換えに、投資に活用するとの内容です。

仮に投資が可決された場合、投資資金はEkubo Protocolの開発だけでなく、エンジニアリングや監査や法的サポートに対する費用にも幅広く使用されるとのことです。

投票は現段階では、コミュニティの温度感を測るための、「Temperature Check」の段階です。

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画像引用元:https://snapshot.org/#/uniswap/proposal/0x738fbd583c272b91322c4fae5d692387001445069398ce52b7cdc5c9a16105d6]

投票は既に終了しており、少なくとも63%の支持を得られていることが分かります。しかしながら、Ekuboが発行するガバナンストークンの価値の不安定さや、投資金額が大規模ということもあり、反対も30%を超えるという無視できないものとなっています。

賛成多数ではありますが、まだ最終的な決定をするための本投票ではないため、これがUniswapコミュニティの最終決定ではないことには注意が必要です。

Starknetは現在急成長をしている、zkRollupを採用したイーサリアムレイヤー2です。大きく規模を拡大するには、深い流動性やDEXとしてのノウハウなどが必要ですので、もし仮にEkuboがUniswapからの投資を得ることに成功すれば、EkuboだけでなくStarknetのエコシステム全体が発展していくものと思われます。

公式サイト:https://ekubo.org/

X:https://twitter.com/EkuboProtocol

Docs:https://docs.ekubo.org/about-ekubo/introduction

Discord:https://discord.com/invite/RFbSXxtqUG

Github:https://github.com/EkuboProtocol

Telegram:https://t.me/Ekubo_Protocol

Surf Protocol


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ABCDE Capitalが主導するシードラウンドで、300万ドルを調達。他には、OP Crypto、C2 Venturesが参加。

多くの資産を取り扱うパーミッションレスなデリバティブ分散型取引所の構築を目指す。


Surf Protocolは、無期限DEX市場における取引可能な資産範囲の狭さを問題視しており、それに対するソリューションを提供していようとしています。

Surf Protocolの目的は、可能な限り低い手数料を維持しながら、多種多様なPerp資産をユーザーに提供することです。これにより、中央集権的取引所に対して、市場シェアを拡大することが期待されています。

また、独自のAMMを採用することで、流動性プロバイダー(LP)に高い手数料の確保と注文マッチングバランスをとるような柔軟性も提供しています。

今回調達された資金は、Baseでローンチされる予定の初のパーミッションレス無期限分散型取引所の開発に充てられる予定です。

公式サイト:https://www.surf.one/

X:https://twitter.com/surf_protocol

Docs:https://surf-exchange.gitbook.io/docs/surf-protocol/introduction-to-surf-protocol

Medium:https://medium.com/@surf.protocol

Discord:https://discord.com/invite/Ma2NjR9uMs

Telegram:https://t.me/surf_protocol

Vaas


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ABSeedが主導するプレシードラウンドで、200万ドル(1000万ブラジルレアル)を調達。他には、Fuse Capital、Honey Islandが参加。

Pixとクリプト分野に特化した金融詐欺防止へのソリューションを提供するブラジル企業


Vaasは、Pix(ブラジルで使われているインスタント決済手段)とトランザクションに対するセキュリティを提供するブラジルの企業です。Vaasは「Virtual Asset Analytics & Security」の略称です。

同社は、ブロックチェーン技術によりオンチェーンデータとオフチェーンデータを相互参照することで、Pixや暗号資産の取引をリアルタイムで監視し、疑わしい取引を自動的にブロックしています。

Vaas独自の取り組みとして、自社の取引監視ソリューションに、ウォレットの取引履歴を分析する人工知能を統合しようとしていることが挙げられます。

暗号資産市場の人気が高まるにつれて、より多くの伝統的金融(TradiFi)が投資対象に暗号資産を含むことを考慮し始めましたが、しかしながらセキュリティや取引の透明性の問題は依然として残っています。Vaasの取り組みは、そうした需要を埋めるためのものです。

同社のサービスは、パイロット段階で既にいくつかの銀行に提供されていました。また、同社の正式なブロックチェーン取引追跡プラットフォームの立ち上げは、来月になる予定です。

Vaasの現在の主要なターゲットは暗号資産ですが、暗号資産だけに限定する訳ではなく、将来的にはPixは勿論、中央銀行が立ち上げる予定のブラジルのデジタル通貨である「Drex」の開発プロジェクトも新商品戦略に含んでいるとのことです。

今回調達された資金は、市場開拓や新製品の開発に使われるとのことです。

公式サイト:https://www.vaas.live/

X:https://twitter.com/vaaslive

Blog:https://www.vaas.live/blog

Linkedin:https://www.linkedin.com/company/vaas-live/

Anapaya


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Mysten Labsが主導するラウンドで、190万ドル(180万ユーロ)を調達。

SCION技術を商業化し、多くの企業へと提供中


Anapayaは、SCION技術を取り扱うチューリッヒ工科大学(ETH)のスピンオフ企業です。

SCION技術は、チューリッヒ工科大学で開発されました。これは最先端のセキュアなドメイン間ルーティング、DDoS防御、セキュアなPKI、従来以上の可用性を提供する次世代ネットワーク技術です。同技術は、企業から多くの関心を集め、商業的なソリューションへと発展しました。

既に多くの機関と提携しており、代表的なものとして、スイス国立銀行、SIX、Swisscom、Sunriseが挙げられます。また、金融業界向けには、セキュアで効率的な通信フレームワークである「Secure Swiss Finance Network」(SSFN)を提供しています。

今回の資金調達を主導したMysten Labsは、Suiブロックチェーンにも援助をしている企業でもあります。Mysten LabsのCEO兼共同設立者であるEvan Cheng氏は、SCION技術はSuiにとっても利点になると述べています。

AnapayaとMysten Labsの両社は、この資金調達を、高性能なWeb3インフラを構築するための協業の開始として位置付けています。

公式サイト:https://www.anapaya.net/

X:https://twitter.com/anapaya_systems

Linkedin:https://www.linkedin.com/company/anapaya-systems/

Modulus


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Variant、1kxが主導するラウンドで、630万ドルを調達。他には、Floodgate、Inflection.xyz、Alliance、Bankless、Stanfordなどが参加。

ゼロ知識機械学習(zkML)を利用することでAIモデルにzk証明を提供


Modulusは、AIとゼロ知識証明を統合したサービスを提供しています。これは、ゼロ知識証明(特にzkML)を活用することで、AIモデルが正常に実行されたこと(AIクエリが変更または改ざんされていないこと)をユーザに証明することを目的としています。

同社は、このようなサービスを提供することで、サーバー上で動作する機械語モデルの不透明性とブロックチェーンの透明性のギャップを埋めようとしています。これによって人間によるガバナンスの必要性を最小限(中央集権化リスクを軽減)にし、より高度な分散型プロトコルが可能になるとのことです。

現在、同社は今後数ヶ月の間で多くの試みをしていくとのことであり、以下のことを挙げています。

・Upshot、Worldcoin、Ion Protocolなどとのパートナーシップにより、イーサリアム上に実装された史上最大のAIアプリケーションを登場させる。

・AI用に特化した世界で唯一のzk証明である「Remainder」をオープンソース化。

・Modulus APIを展開し、すべてのdAppにzkアカウンタビリティを備えたAIへのアクセスを提供。

これまでクリプト分野におけるゼロ知識証明を活用したプロジェクトといえば、zkSyncやStarknetやScrollといったイーサリアムのスケーリング問題に対するソリューションが取り沙汰されてきました。

そうした中での、従来とは違った方面へゼロ知識技術を活用しているプロジェクトとして、またAI分野という急速に成長する分野との統合ということもあり、Modulusに注目が集まっているものと思われます。

公式サイト:https://www.modulus.xyz/

X:https://twitter.com/ModulusLabs

Medium:https://medium.com/@ModulusLabs

Github:https://github.com/Modulus-Labs

Telegram:https://t.me/+90uoXb7afrswZDNh

Kana Labs


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MarbleX(NetMarbleの子会社)、Nexus One、Klaytn、Gateが参加するシードラウンドで、200万ドルを調達。

アカウント抽象化とソーシャルログインを備えたウォレットサービスを提供


Kana Labsは、クロスチェーンエコシステムの改善に取り組んでおり、具体的には、ユーザーフレンドリーなUI/UXや、クロスチェーンに関する非効率性といった問題へのソリューションを提供しています。

同社のアプローチの一つとして、アカウント抽象化とソーシャルログインを備えたウォレットサービスが挙げられます。これにより、ユーザーのオンボーディングが簡素化されます。

また、Aptosを搭載した「Web3ミドルウェア・ツールキット」も開発しています。これはEVMと非EVMブロックチェーンネットワークの両方から集約されたブリッジと複数の流動性ソースを含むものであり、Web3空間への移行の合理化、個人や分散型アプリケーションの流動性とユーザー体験の向上を実現するものです。

今回調達された資金は、製品の強化、ユーザーベースの拡張、アジア太平洋を中心とした国際的な拡大に使用されるとのことです。

公式サイト:https://www.kanalabs.io/

X:https://twitter.com/kanalabs

Medium:https://kanalabs.medium.com/

Discord:https://discord.com/invite/CrqCaQ45kZ

Telegram:https://t.me/kanalabsofficial

Linktree:https://linktr.ee/kana_labs

Toposware


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Evolution Equity Partnersが主導するラウンドで、500万ドルを調達。他には、Triatomic Capital、K2 Access Fund、Sandeep Nailwal氏(Polygon共同創設者)などが参加。

分散型に関連する研究開発を行うテクノロジー企業:特にゼロ知識技術に注力


Toposwareは、研究・エンジニアリング企業であり、現在は分散型に関連するインフラやプロトコルに取り組んでいます。中でも、相互運用性、プライバシー、スケーラビリティに関する課題の解決に重点を置いています。

特に活用している技術は、ゼロ知識技術です。同社は最近、テストネットと「Topos Builders Program」を開始しました。これはゼロ知識インフラの普及と開発を推進するものであり、現在500%を超える申し込みがあり、多くのプロジェクトや人材がエコシステムに参入するものと思われます。

今回調達された資金は、エンタープライズ早期アクセス・プログラムの開始及び、大手企業の顧客の取り込みに使用されるとのことです。

公式サイト:https://toposware.com/

X:https://twitter.com/Toposware

Whitepaper:https://toposware.com/whitepapers/

Blog:https://toposware.com/blog/

Medium:https://toposware.medium.com/

Linkedin:https://www.linkedin.com/company/toposware/

Github:https://github.com/toposware

Waterfall Protocol(BlueWave)


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ByteTradeが主導するシリーズAラウンドで、200万ドルを調達。

2024年第1四半期に立ち上げ予定のスマートコントラクトプラットフォーム


Waterfallは、レイヤー1でスケーラブルな完全分散型スマートコントラクトプラットフォームです。

今回の資金調達に先立って、ByteTradeは、EMV対応dAppsのテストや、Waterfallチームとその技術インフラの評価など、6ヶ月にわたる広範なデューデリジェンス(due diligence)プロセスを実施していました。無事、このプロセスを通過したために、Waterfallは200万ドルの投資を獲得しました。

WaterfallはBlueWaveによって開発されています。BlueWaveプロトコルは、「Directed AcyclicGraph」(DAG)技術が組み込まれていることが特徴であり、WaterfallにもこのDAG技術が採用されています。

DAG技術は、スケーラビリティの拡大に注力したものです。また、必要とする処理能力が低いこともあり、誰でも低コストのPCやスマートフォンからバリデータノードを実行することが可能となっています。

Waterfallのその他の特徴として、EVMと100%の互換性を有していることが挙げられます。これにより、dAppsの移行が容易に出来るようになっています。

今回調達された資金は、2024年第1四半期を目標としているメインネットの立ち上げに使用されます。

公式サイト:https://waterfall.network/

X:https://twitter.com/waterfall_dag

Docs:https://docs.waterfall.network/

Whitepaper:https://assets.website-files.com/6472276acafccad92612b6a9/64767beacc99e3aa569a77c5_Whitepaper.pdf

Discord:https://discord.com/invite/Nwb8aR2XvR

Telegram:https://t.me/waterfall_network

Intract


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tokentus investment AGが主導するシードラウンドで、300万ドルを調達。他には、Alpha Wave、BITKRAFT、gumi Cryptos Capital、Polygon、DeVC、MoonPay、Web3 Studiosが参加。

ユーザーが好みのコミュニティと繋がることを支援するプラットーフォーム


Intractは、Web3ユーザーが、インタラクティブなプラットフォームを通じてコミュニティを発見出来るよう支援しています。現在、140万人以上の認証済みオンチェーンユーザーがいるとのことです。

Intactプラットフォーム上のWeb3プロジェクトは、ユーザーがポイントやNFTなどの報酬を得ながらプロジェクトを探索するためのクエストアドベンチャーを作成することができます。これにより、多くのWeb3ユーザーを自身のプロジェクトへ取り込むことが可能となっています。

Intractはすでに、Binance、Polygon、1inchなどを含む多くのWeb3パートナーと協力し、エコシステムを構築しています。現在100万人ほどのユーザーを抱えていますが、同社の将来的な目標として、次の10億人のユーザーのためのホームを構築することを掲げています。

公式サイト:https://www.intract.io/

X:https://twitter.com/IntractCampaign

Blog:https://www.blogs.intract.io/

Discord:https://discord.com/invite/faXj8Yzua6/

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